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型紙不要!立体裁断&縫製でドレスシャツを作るやり方 概要

忘備録代わりのざっくりメイキングです。

こんなシャツを型紙なしでさくっと作ります。

 

 

基本のやりかた

普通の洋裁は

型紙作り→布を裁断→まち針で止める→縫製→試着→型紙修正→型紙作り→布を裁断→まち針で止める→縫製→試着→以下無限ループ

と、試作と試着を繰り返して作ります。

 

ですが、ズボラ式立体縫製では型紙も試作もありません。ズボラなので!

 

トルソーに布をピン打ち→縫製

 

型紙作業が無いので半分くらいの時間で作れます。四角い布をトルソーに巻き付けてドレーピングの要領でピン打ちして、そのまま縫います。

平面裁断だと難しい襟や肩も最初から立体にしておけば簡単。服の形を見ながらピン打ちできるので、パーツを間違えたとか縫い付けるところを間違えたという悲しいトラブルも無くなります。

しかもどんな形でも自由自在。型紙を修正して試作してという試行錯誤無しで一発で好きな形ができます。

 

 

前見頃と肩

まず、見頃全面のドレーピング

この辺りは立体裁断の本を参考にピンで打っていきます。

注意点として、布は裏向きにしてください。裏返しの状態です。(画像の布は裏表が分かりにくいですが…)

ズボラ式では本番の布でいきなりドレーピングします。なので中心線とかは消えるペンで書くか並縫いするか、毎回ピンで目安をつけます。

また、今回前開きのシャツですがいったん前開き無しで作って後で真ん中から切ります。こうすると左右均等に作りやすいです。

また、襟ぐりと肩まわりはまだ形を決めないで最小限の切れ目だけ入れておきます。

 

後ろもドレーピングして肩をピン打ちします。

後ろ側のタックと脇はまだピン打ちしません。トルソーから脱げなくなってしまうので…

 

 

そしたらトルソーから脱がせて前のタックと肩を縫います。

肩のまち針を布に垂直に刺してから布を開くと上手いこと表合わせにする方法はこちらの記事に書きました。

https://suisenkakimono.hatenadiary.com/entry/2023/04/12/221208

 

また、袖付けのときに解けてきやすいので、肩の縫い目は細かめがよいです。

 

 

そしたら次に襟です。

今回は開いたタイプの襟なのでここで付けてしまいます。くっついたタイプの場合は前立ての後に付けると多少難易度が上がりますがきっちり左右対称につけれてよいです。

 

襟は非常に目立つ上にパーツが多くて難しい…

私はここもドレーピングで作りますが、慣れている人は型紙を引いて作ると時間短縮になると思います。

 

そしたら先程の見頃をトルソーに表向きに着せます。裏向きではなく表向きですので間違えないように注意してください。

 

そして襟を載せて、前方で左右対称になるように揃えます。

合印など信じてはいけない。絶対ズレる。合印をちゃんとつけれたためしがない。みんなどうやっているの…?

襟の前部分が左右揃っていれば他が多少ズレててもまったく気になりません。人体がそもそも左右差があるので服だけ左右対称でもどのみちズレる。そもそも水晶体は半球型なので、人間の目は左右対称を認識できず脳で補正しているだけなので仮に完璧に左右対称でも人間には認識できない。

 

 

前部分が揃ったところで襟全体にピン打ちします。

ここで初めて襟ぐりが決まります。襟が乗っかっているところ、それが襟ぐりだ!

 

そしたらトルソーから脱がせて手縫いします。

ミシンでもいいけど複雑なので手縫いのが安全。

 

また、トルソーから脱がせたときにピンが抜けてしまうことがあります。この世の全てを呪いたくなりますが気を取り直してまだピンがついているところだけ先に縫って、もう一度トルソーに着せてピン打ちして縫います。

前開きを裂く

さてそろそろ前あきを作りましょう。

ここまではtシャツのような前の空いていない形になっていると思います。tシャツなら伸縮性があるのでいいですが今回作るようなシャツだとこれでは脱げません。なので真ん中で切り裂きます。もし襟に左右差が出てしまっていたら、なるべく差が目立たないようにがんばると多少どうにかなります。

後ろ見頃のタック

次にトルソーに裏返しに着せて後ろ見頃のタックをピン打ちします。ここは立体裁断の本などを参考にしてください。

できたらいったん脱がせてピン打ちしたところを縫います。ミシンでも手縫いでもいいです。

 

 

そしたら袖のドレーピングです。

立体裁断の本に乗っているやりかたでもいいですし、できる人なら型紙を使った平面裁断でもいいと思う。

 

ちなみに、このようなドレッシーなシャツは袖山を高くするのが普通ですがそうすると腕がめちゃくちゃ動かしずらいので私はいつも袖山がほとんどないくらいフラットにしています。着心地最高。正拳突きしてもラジオ体操しても服が乱れない。これもそのうち記事にするかも。

 

 

 

袖をドレーピングしたら縫います。

まち針をうまいことすると縫えます。やりかたは後日別記事にします。

 

 

前たてとボタン

あとは前たてをつけてボタンをつければ完成です!

 

フリルなど装飾

フリルは後付けでつけます。

後付けにしておくと気分によってフリルを変えたり増やしたりいろいろできるのでよいです。これもそのうち書く。

 

まと、私は面倒なのでより美しいシェルエットにするためにボタンを付けずに毎回まち針で止めています。服にまち針が刺さっているわけですがいまのところ怪我したことは一度もありません。昔のプリンセスのドレスもまち針で止めていたそうです。